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人口湿地

たすくの人工湿地は
「寒い冬でも継続的に汚水を浄化できる伏流式人工湿地システム」です。

2005/10/26 別海町上春別
泣Pーアイ牧場

伏流式人工湿地とは

 「伏流式」とは、地下を水が流れるという意味で、寒い冬でも水が凍らずに利用できるのが特長です。伏流式の人工湿地は、1970年頃からヨーロッパで開発され、1990年代になって世界中に広がってきた新しい方式で、主に家庭や工場などから出る汚水処理に実用化されています。
汚水を地表面に広げて縦方向に水が流れる湿地(縦型)と地中を通して横方向に水が流れる湿地(横型)を組み合わせた伏流式人工湿地は、ハイブリッドシステムと呼ばれ、1970年代後半にドイツで開発されたもので、窒素を取り除く効果が高いシステムとして活用されています。
 縦型湿地の地表面に水を効果的に広げるために、汚水を貯めてパルス状に勢いよく水を流す重力を利用した自動サイホンがフランスで開発されました。このサイホンを利用することにより5m程度の高低差があればエネルギーを使わない湿地浄化システムを作ることができます。

伏流式人工湿地1 伏流式人工湿地2
(上記写真は、フランスで使われている伏流式人工湿地システムと自動サイホン。)

ハイブリッド伏流式人工湿地(第1号)の汚水浄化のしくみ

  下記写真は牛乳を搾っている施設から出る牛乳や糞尿が混ざっている汚水(パーラー排水)を浄化するためにたすくが施工した日本で最初のハイブリッド型の伏流式人工湿地システムです。
 汚水は2段の縦型湿地と3段目の横型湿地を通して主に浄化されます。2つの縦型湿地の手前には自動サイホンがあり、一時的に貯めた汚水をパルス状に縦型湿地の表面に効率的に配分しており、まさに心臓のように大切な役割をしています。
 縦型湿地では、レキや砂などの資材による濾過や吸着、酸化的分解などにより、牛乳や糞などの有機物や大腸菌などのバイ菌、いやな臭い成分などを取り除きます。また、アンモニアなどの窒素成分は、好気性微生物の働きで硝酸に変化(硝化)します。 3つめの横型湿地では嫌気性微生物の働きにより硝酸を窒素ガスに変化(脱窒)させて空気中に放出します。
 冬期間に濾過や吸着により蓄積した窒素成分は、微生物的な硝化と脱窒の組み合わせで夏場に効率的に除去されます。  システムに蓄積して次第に放出されるリン酸は粗粒の炭酸カルシウムや貝殻などで吸着して削減できる仕組みになっています。吸着したリン酸は肥料として農地に還元することが可能です。  パーラー排水に含まれる汚れ(牛乳や糞尿)やバイ菌、いやな臭い、窒素、リンなどを永続的に浄化できる低コスト、低エネルギー、かつ、省力的な、自然に優しい浄化システムです。

自動サイホン動画

汚水浄化用の人工湿地の流れ図

Windows MediaPlayer10

※再生にはWindows Media Playerが必要です。
@ 搾乳 A 搾乳後洗浄
B 自動式サイホン
フロート C サイホンより
流出する汚水
D 伏流式タテ型A
へ汚水散布 E 伏流式タテ型B
へ汚水散布
F 採水結果 水質浄化結果画像

大腸菌処理結果画像

※上記ボタンをクリックすると結果画像
  が見られます。

ヨシの働き

   湿地の表面にはヨシを植えています。ヨシは世界中の湿地に生えている稲科の野草で、地下茎で増えることに特色があります。伏流式人工湿地にはこのヨシが最も多く使われます。
 植物が吸収する窒素やリンの量は人工湿地の浄化の10%未満であることが世界中の報告から明らかになっています。また、伏流式人工湿地では普通は植物を採取しませんので長い時間の後には分解されて養分が放出されます。ではヨシの働きはどのようのものなのでしょうか。
 第1の働きは、地下茎から出るヨシの芽が、縦型湿地表面の目詰まりを貫いて「透水性を確保」することです。
 第2の働きは、ヨシの根から酸素が供給されることにより酸化的な湿地の働きを助けることです。
 第3の働きは、還元的な横型湿地での嫌気性微生物による脱窒の際に消費される炭素源として枯れたヨシの根などが利用されることです。 その他にも冬の凍結を回避するための断熱層として、また、湿地の微生物の生態系を支える生息場所として等々、ヨシはさまざまな役割を担っています。

ご興味のある方は、たすくまでどうぞお問い合わせください。

たすくの人工湿地の研究・開発には次の方のご協力をいただきました。
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
 主任研究員 加藤邦彦 殿
北海道立根釧農業試験場 草地環境科
 研究員 木場稔信 殿
 科長  三枝俊哉 殿

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